(1)予防接種がけいれんをひき起こすか?
- 予防接種後のけいれんの報告の大部分は熱性けいれんです。従って副反応として発熱が多いワクチンとして、(DPT,麻疹,ムンプス)に熱性けいれんが合併します。
- ワクチンがてんかんの誘因となるか?という点で唯一『DPTと点頭てんかんの関連性』が問題になったことがありますが、その後の研究では否定的です。少なくても現在日本で使用されている無菌体DPTでは、点頭てんかん発症の報告はありません。
- 接種年齢に発症しやすい急性神経系疾患すなわち脳炎脳症、ADEM、急性片麻痺、急性小脳失調、髄膜炎、多発性神経炎、ポリオ様麻痺、てんかん、熱性けいれんは頻度が高く全国調査では500人にひとりです。従ってワクチン自体の副反応か?
ワクチンによる誘発か?紛れ込みか?の3者のいずれかの鑑別が必要になりますが鑑別は難しいようです。高く全国調査で500人に一人の割合です。従って、ワクチン自体の副反応か?ワクチンによる誘発か?紛れ込みか?鑑別は難しいようです。
- てんかん児が、予防接種後1ヶ月以内にけいれんを起こす率:てんかん児が自然感染で症状悪化する率を調査した結果、麻疹(25%:45%),DPT(18%:20%),インフルエンザ(10%:?),ムンプス(?:20%),日本脳炎(4%:?),水痘(?:15%)です。
以上のように麻疹・DPT・インフルエンザはけいれん誘発率が高いので注意が必要です。
(2)けいれんがあっても予防接種をした方が良いか?
- 多くのワクチンの脳炎脳症の合併率は100万人にひとりで、自然羅患時の脳炎脳症発症率は、1000〜2000人にひとりですし、自然羅患時の肺炎(麻疹・百日咳)や
重篤な疾患(破傷風・ジフテリア日本脳炎)を考えれば、予防接種をした方が脳炎脳症の頻度は少ないと言えます。低栄養・呼吸器機能不全のために易感染性があり、
肺炎で死亡することがあるため、重症肺炎になりやすい麻疹、百日咳(DPT)、インフルエンザは是非接種し感染予防をした方が良いと思います。
- 自然羅漢時の肺炎(麻疹、百日咳)や重篤な疾患(破傷風、ジフテリア、日本脳炎)を考えればワクチン接種のメリットは大きいです。
- 低栄養・呼吸器機能不全のために易感染症があり、肺炎で死亡することがあるため、重症肺炎になりやすい麻疹、百日咳(DPT)、インフルエンザは是非とも接種した方がよいと思います。その他も積極的に接種して感染予防をめざして下さい。
(3)その他の注意
- DPT接種後のけいれんは不可逆的な脳損傷を起こすことはないと報告されています。診断が確定して状態が安定すればDPT接種は可能です。DPTで発熱やアレルギーがあれば、次回からDTへ変更します。
- 予防接種後のアナフィラキシーはゼラチンアレルギーによるものが多いことが分かりました。エスクレ座薬にはゼラチンが含まれており、ゼラチンアレルギーの獲得に注意します。ゼラチンは現在日本脳炎・水痘・インフルエンザ・ポリオの4つのワクチンに含まれています。
接種要注意者の接種指定病院(県衛生部保健予防課指定病院)
県立こども病院(水戸市・TEL:029-254-1151)
日立総合病院(日立市・TEL:0294-23-1111)
筑波大学病院(つくば市・TEL:0298-53-3900)
県西総合病院(岩瀬町・TEL:0296-75-3171)
土浦協同病院(土浦市・TEL:0298-23-3111)
白十字総合病院(神栖町・TEL:0299-92-3311)
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